左官の仕上げがしたい方必見!左官仕上げの種類を徹底解説

皆さんこんにちは。

東京都調布市を中心に、全国各地にて一般左官・特殊左官を軸に建築工事一式を幅広くおこなっている株式会社ワイズファクトリーです。


左官の仕上げは、建築において非常に魅力的な部分を担っています。左官の仕上げを実現するためには高度な技術が必要ですが、その分、仕上がりの美しさと達成感は格別です。


「自分の仕事を残したい」「いろんな人に見てもらいたいなど」、達成感ややりがいが最も感じられる左官の仕上げをやりたいと考える方も少なくありません。本記事では、各種仕上げ方法について解説します。




■左官仕上げにはどんな種類がある?

左官の仕上げ種類には、以下のようなものがあります。




①漆喰仕上げ



・漆喰仕上げ/漆喰磨き


引用元:施工事例「埼玉県 社寺 鐘楼堂 蛇腹・漆喰磨き(応援施工)」より


和風の住宅によく使われる仕上げで、セメントに石灰や白亜などを混ぜ合わせて、壁を仕上げます。自然な風合いを出すことができ、調湿作用があります。

また、漆喰磨き(磨き仕上げ)は鏝で丁寧に磨き上げ、鏡のような表面に仕上げる最高級の工法です。この方法には高度な技術が必要です。

ただし、汚れが付きやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。



・扇仕上げ

その名の通り、扇状の模様を描いていく仕上げ方法です。鏝の種類によって、シンプルな模様やコテバケを使った和風の模様など、仕上がりが異なります。シックな雰囲気を演出するのに適しており、レストランやバーの壁などで特に好まれるスタイルです。



・鎧壁仕上げ

壁の表面を板で少しずつずらして重ね、鎧のような見た目に仕上げる工法です。雨の多い地域に向いています。



・剣先仕上げ

剣先仕上げは、左官工事で鏝の先端を使い、壁面に鋭い模様を作り出す技法です。装飾性が高く、視覚的にインパクトのある仕上がりになります。住宅や店舗のアクセントとして用いられ、多種多様なデザインが可能です。



・引きずり仕上げ

引きずり仕上げは、木鏝や特殊な道具でモルタルや漆喰の表面を横方向に引きずりながら模様をつける技法です。独特の縞模様やテクスチャが生まれ、和風建築や自然素材を生かしたデザインに適しています。



・鏝刷毛仕上げ

鏝刷毛(こてばけ)は、表面が刷毛になった道具を使用します。模様を交差して塗ると洋風、扇形に塗ると和風の雰囲気が作れます。使用する鏝の種類によって、仕上がりのイメージや模様が変わります。



・スタッコ調仕上げ

スタッコ調仕上げは、壁全体に凹凸を付け、表面をザラザラした質感に仕上げる方法です。これは洋風の住宅やナチュラルテイストの空間にぴったりです。見た目はシンプルですが、高い技術が要求される仕上げ方法です。



・マーブル仕上げ

壁面に2色を混ぜ合わせながら塗布する方法です。色のブレンド具合や塗り方によって仕上がりが異なるため、施主のご希望に応じて調整が求められます。色を混ぜる具合やその配合によって、「和風・洋風・シック・モダン」など、さまざまな風合いに仕上げることが可能です。



・スパニッシュ仕上げ

スパニッシュ仕上げは、壁全体を厚めに塗り、コテを使ってエッジを強調しながら長方形の模様を描く仕上げ方法です。この技法によって表面に凹凸ができ、陰影が生まれ独自の立体感を楽しむことができます。この仕上げ方法には、職人のセンスと高い技術が求められます。



・コテ波仕上げ

コテ波は、漆喰仕上げの際に特に人気のあるスタイルです。コテで壁の表面にあえて塗り跡を残すことによって、独自の模様が生まれます。



・ローラー仕上げ

ローラーで塗壁剤を塗布する方法です。ローラーの素材や表面の凹凸加減により、仕上がりが異なります。



・スポンジ仕上げ

スポンジを用いて仕上げる方法です。スポンジで壁全体を軽くこすって模様を作ります。押さえるように模様をつけると、凹凸感のある壁になります。




②モルタル仕上げ



・金鏝仕上げ(金鏝押さえ)


引用元:施工事例「神奈川県 店舗 内装・外装」より


よく用いられる工法の一つで、土間や壁面を上から押さえることにより亀裂を防ぎ、見た目も美しく仕上げられます。平滑な仕上がりを実現するためには、高度な技術が求められます。



・洗い出し


引用元:施工事例「山梨県 某神社 石段補修」より


モルタル内に骨材(砂利や小石など)を混ぜて塗布し、硬化する前に表面を洗い流して骨材を露出させる技法です。この手法により、骨材の粒が表面に現れ、独特の質感や美しい模様が生まれます。特に庭園の通路や外壁、床面などに使われ、日本庭園や和風建築においてその魅力を発揮します。



・種石埋め込み仕上げ

モルタルに種石を埋め込む手法です。種石の配置が手間となる問題を解決するために、ネットストーンも利用されます。



・研ぎ出し

左官の研ぎ出し仕上げは、職人が鏝(こて)を使い、下地を滑らかに仕上げた後、特有の美しい模様や質感を作り出す技法です。伝統と技巧が融合した高度な施工法です。



・タイル仕上げ


引用元:施工事例「東京都 某オフィス タイル工事」より


タイルを貼り付けるようにして壁を仕上げる方法です。石材タイル、陶器タイル、ガラスタイル、金属タイルなど、様々な素材のタイルがあります。美観性が高く、清潔感のある印象に仕上げることができますが、費用が高めになることがデメリットです。



・レンガ仕上げ

レンガを積み上げて壁を仕上げる方法です。レンガの色や形状によって、異なった表情をつくることができます。手間がかかるため、施工費用が高くなることがあります。



左官に使用される材料は、土や樹脂系左官材など多岐にわたります。これらの材料を使うことで、さまざまな仕上げが可能となります。これまで紹介した材料だけでなく、その他の土や樹脂系左官剤でも条件次第で同じような質感や仕上げの光沢感などが実現できます。


仕上げの性能や美しさは、使用する材料の特性や施工条件によって異なるため、最適な結果を得るには、環境や用途に応じた材料選びが重要なのです。




■ワイズファクトリーでよく行う仕上げ

会社によって得意とする仕上げは様々です。ワイズファクトリ―では「鏝波」「金鏝仕上げ」「洗い出し」の依頼をよくいただいておりますが、これらの仕上げ技法は、弊社の職人たちが高度な技術を駆使して行うものであり、美しい仕上がりを追求しています。



・鏝波

特に人気がある鏝波仕上げに仕上がりが同じものはありません。唯一無二の仕上げとして世に残り続けるものとなります。

しかし、波の数やバランスなどその職人の感性が問われる仕上げでもあります。失敗と思う仕上げが他人には美しいと感じられる事もあり、鏝波仕上げの深さはそこにあるのです。




・金鏝仕上

最近、モルタル調の需要が増えているため、金鏝仕上げの依頼が多くなっています。金鏝仕上げは、美しく均一な表面を実現するため、特に人気です。見た目には簡単そうに見えるかもしれませんが、実際には非常に繊細な仕上げです。職人の技術が試されます。




・洗い出し

洗い出し仕上げは、すべて手作業で行われるため、特に集中力のいる仕上げです。

骨材を露出させる工程では、水の使用量や洗い加減に細心の注意が必要になります。このため、洗い出し仕上げには熟練した職人の腕が不可欠であり、一つひとつが特別な作品となるのです。




■左官の仕上げは最も重要な仕事

左官の仕事において、仕上げは極めて重要な役割を担っています。なぜなら、仕上げの質によって建物全体の見栄えと機能性が大きく左右されるからです。美しい仕上がりは、お客様に満足感と安心感を与え、建物の価値を高めます。


左官の仕上げは単に美しさを追求するだけではありません。壁面や床面の平滑さや凹凸の具合、耐水性や耐久性など、多くの要素が求められます。これらを巧みにコントロールすることで、最終的な仕上りが理想に近づきます。


特に公共施設や商業施設のような多くの人が利用する場所では、仕上げの質が顕著に現れます。不特定多数の人々が毎日接するため、左官の仕上げの良し悪しが評判に直結することも少なくありません。そのため、左官職人は常に最高の仕上がりを目指して技術を磨き続ける必要があります。


左官職人の技術と経験が結集された仕上げは、一つの芸術とも言えます。丁寧に仕上げられた壁や床は、人々の心に残り、建物そのものの価値を永続的に高めることでしょう。




■まとめ

左官の仕上げを任せてもらえるのは、一人前の左官職人になった証と言えます。多くの経験を積み、技術を磨くことで、ようやく任される重要な仕事です。美しい仕上がりを見たときの達成感は、何ものにも代えがたいものです。もし、左官としてのキャリアを考えているなら、目指すべきはこの「仕上げ」を任されるまでの道のりです。皆さんもぜひ、一流の左官職人として素晴らしい仕上がりを実現してみてください。



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■未経験から左官職人になれるワイズファクトリーとは?


株式会社ワイズファクトリーは、全国で一般的な左官から特殊な左官まで幅広く対応し、未経験から多くの左官職人を育てている会社です。現在、左官職人として一緒に働いてくれる仲間を大募集しています。


研修は、一人前の左官職人を育てるために考え抜かれたものであり、技術を磨くために必要不可欠な内容を組み込んでおります。左官の仕事は、日々の努力や探求が欠かせないため、弊社では「躍進し続ける」をテーマに技術を磨き続けております。勤務時間の他に、昼食と午前・午後で計2時間の休憩があり、1日7時間労働です。基本的に土日休みであるのに加え、GWやお盆、年末年始の休みも気兼ねなく取れるので、家族との時間をしっかり確保できます。年3 回の賞与もあり、安心して働ける環境です。経験者の方は給与にしっかり反映しますので、これまでの経験をお伝えください。


左官の仕事に興味がある方・手に職をつけたい方は、ぜひ弊社へお気軽にご連絡ください。左官という伝統技術を継承しながらセンスを磨き、お客様の理想を一緒にかなえていきましょう。


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