全2回でお届けする株式会社ワイズファクトリー
代表取締役:齋藤 幸洋へのインタビュー。
第1回のテーマは「代表・齋藤が左官をはじめたキッカケと左官に感じる魅力、伝統技術の継承への想い」です。
弊社代表の齋藤がこの事業にかける想いをお届けします。
「左官」という職業で今後キャリアを築いていこうとお考えの方は是非最後までご覧ください。
Q.まずはこの業界に入ったきっかけを教えてください。
左官の道を歩み出したのは、15歳の時のことでした。
机に齧り付くような勉強が、どうも性に合わなくて(笑)。
早く働きたいと思ったんです。そして学校の先生から教えてもらった仕事のなかで、いちばん、給料が良かったのが左官でした。
Q.若くして業界に入られたわけですが、長続きしたコツは?
引用元:施工事例「神奈川県 店舗 内装・外装」より
自分の性格と関係があるかもしれません。負けず嫌いなんですよね(笑)。
同期で入社した仲間の一人が、実にセンスが良くて。
左官って、センスがものを言うんですよ。
たとえば同じ面積の壁をコテで塗るにしても、センスの良い人はコテ遣いや体の動かし方が上手。
ですので、より少ない時間とコテ数で、壁をきれいに仕上げることができるんです。
また左官は使う材料もさまざまなので、材料によってどのくらいコテに圧をかけるかなど、感覚が大事なんですよね。
Q.なるほど……! けれどもそうした感覚を身につけることができれば、仕事が魅力的になりますね。
引用元:施工事例「岐阜県 蔵 修繕工事」より
ここはさらりと塗ったほうがよいのか、じっくりコテを動かしたほうがよいのか。
そういうことを瞬時にわかる、勘の良さが大事なんです。
また、私たちの仕事は「塗り重ねていく」こと。
勘の良いタイプは、その塗り重ねるタイミングの取り方も絶妙です。
こうして良きライバル(?)に恵まれ、負けず嫌いに火が点き、すっかりのめりこんでしまった……という次第です。
Q.そこから会社を設立するに至ったのには、どのような経緯があったのでしょう?
ひととおり技術を習得したあとは、いわゆる「流れ左官」としてあちこち歩き渡りました。
そして、小僧時代のかつての義理を果たそうと、いちばんはじめに入った会社に戻ったのですね。
大まかな流れを時系列で説明するとこんな感じです。
・25歳~最初に勤めた会社に戻り「齋藤班」として活動
大きな仕事も動かすようになり、齋藤さんにお願いしたい、と指名で仕事をいただく機会も増えました。
クライアントさんから見ても、ていねいな仕事ぶりや、現場での臨機応変な対応、技術の幅の広さなど、腕を買っていただいたのだと思います。
・31歳~専務として会社全体をまとめながら「左官」の可能性を追求
多くの後輩や部下をもつことで視野が広がり、もし自分が経営者だったらもっと「左官の可能性の追及」と「左官職人が活躍できる環境」、「若い子が働きやすい環境」を構築したいという想いが日々高まっていた時期でした。
一生懸命働く子たちに給料をしっかりフィードバックしたい!という想いはこの頃から変わっていません。
・34歳~株式会社ワイズファクトリー設立
……こんなわけで自分で会社を切り盛りしたいと思うようになり、34歳で独立してワイズファクトリーを設立し、現在に至っています。
Q.2000年代の建設業界は、まだブラックと言われるような働き方でしたね。
まさにそう(笑)。やる気があっても、続けられない後輩もいました。
体力的にもキツいし、気持ちも磨り減る。
だからこそ、自分が会社を興すのなら、やる気もプライドももって、働いた分は正当に給与を得られる体制をつくりたいという気持ちがあったのです。
Q.いち早く働き方改革に、個人で取り組まれようとした開拓心に感服です。しかしながら会社を立ち上げた時は、まだ34歳。尋常ではない苦労もあったことかと思います。
独立してから5年くらいは、ほんとうに大変でしたね。
ちょうどリーマンショックの頃だったので、世間的にも大変でしたし。
我ながらよくぞもちこたえた、と思っています(笑)。
やはりそれまでの地道な取り組みや、つちかった技術力を信頼いただけたのが有り難かったですね。
もちろん、良い出会いもたくさんありました。
独立して間もない頃に手がけたコーポラティブハウスの仕事も、その一つです。
左官の真髄に触れたような気がして、あらためて仕事が楽しくなりました。
Q.すでにキャリアを築かれていた齋藤さんが、目を開かされるような思いをされた。それは一体、どんな出来事だったのでしょう?
引用元:施工事例「東京都 コーポラティブハウス 左官工事」より
通常の左官工事は、元請けの業者さん経由で仕事が来ますが、コーポラティブハウスは直接、そこの部屋に住むお施主さんとやりとりをします。
ですので、部屋によって仕上げに対する要望もさまざま。
コストはそれほどかけられないけれども絶対に土壁にしたい、というお客さんもいらっしゃいました。
そこでこちらも知恵を絞り、テクニックを尽くすわけです。
メーカーに問い合わせて下地の工夫をしたり、顔料を入れてオリジナルの調合を工夫したり。
お客さんと直接コミュニケーションを取り、打ち合わせをしてものづくりをするのは、実に楽しいんですよ。
熱心な方は施工中もご覧になられるので、いっそう励みになる。
できあがった壁を見て、涙を流されたお客さんもいらっしゃいます。
Q.壁を見て泣くというのは、左官屋にとっては最高の賛辞ですね。齋藤さんの背中を見て、頑張りや誠意が伝わってきたのでしょうね。
それまでも一つひとつの現場を精魂尽くして手がけていましたが、左官ってこんな風に人に感動してもらえる仕事なんだ、と、胸が熱くなりましたね。
これを機に、もっと左官を極めたいという気持ちが沸々と募るようになりました。
休みがあれば左官の名作建築を見に行ったり、ベテランの職人さんの現場に入らせてもらったり。
その甲斐あって、ワイズファクトリーはどんな仕事でも請けられる、という自信があります。
Q.では、ワイズファクトリーの特徴、あるいは他社にはない強みを教えてください。
ワイズファクトリーの特徴をひと言でいえば、「オールラウンダー」。
一般左官と呼ばれる、下地塗りや建物の内装・外装の左官はもちろんのこと、特殊左官と呼ばれるアーティスティックなタイプまで手がけます。
仕上げるのも壁、玄関土間、外構だけでなく、浴室も。
ユニットバスではなく在来工法にする場合は、左官の出番と相成ります。
Q.ワイズファクトリーさんで働くと、さまざまな現場を経験できるということですね。
使う材料も、漆喰・珪藻土のような伝統的な左官材だけでなく、現代建築に欠かせないモルタルや、今人気のモールテックスのようなタイプも扱います。
左官材料は一般的にあらかじめ調合されていることがほとんどですが、ワイズファクトリーではオリジナルで調合をすることも多々あります。
携わる建築の種類も幅広く、戸建て住宅・集合住宅はもとより、店舗・オフィスなど、あらゆる種別をこなします。
さらに、社寺や文化財などの歴史的建造物のように、高度な技術と知識を要する左官仕上げも。
「小舞(こまい)」と呼ばれる、細く加工した竹を縦横に編み込む、昔ながらの下地づくりから手がけることもあります。
こうした仕事ができる職人も、今では少なくなっているからこそ、若い人を育てたいと思っています。現在弊社では未経験者、経験者問わず一緒に左官職人として弊社だけでなく左官という業界を一緒に盛り上げていけるような方を大募集しています。
興味を持って頂けたら、是非一緒に左官業界を盛り上げていきましょう!
以上、弊社代表・齋藤 幸洋へのインタビュー第1回でした。
伝統的な左官のスタイルから、最新素材を使用した左官まで、様々な「左官」をワイズファクトリーでは身に付け確実にステップアップしていけます。弊社は左官職人を大募集中!
少しでも興味をお持ち頂けましたら気軽にお話でもしましょう!皆様からのご応募、お待ちしております。